デニム日記／HELMUT LANG JEANS ストレートジーンズ 1998

本人期(1998年製)は良いぞ

手持ちのデニムの服全部紹介し終えて、もうジーンズ買わない雰囲気を出してたのに、気づいたら買ってしまった。

9本目である。毎週の土日に別々のジーンズ穿くようにしても1ヶ月の中で着回せなくなってしまった。しかもこれから梅雨から夏にかけて、気軽にジーンズ穿けるような季節じゃないだろうし。

俺は着る予定のない服を意味のわからないタイミングで買ってしまうんだ。誰か止めてくれ。

今回はHELMUT LANG(ヘルムート・ラング)というデザイナーズブランドのジーンズラインからの一本。オンラインストアで購入したものが先日届いた。

90年代を代表するモードブランドでありながら、90年代終盤から00年代にプラダに買収され、その後デザイナーであるヘルムート・ラング氏が退いてしまった。デザイナーの名前のブランドから本人がいなくなるって、マリリン・マンソンからマリリン・マンソンが脱退するみたいでややこしいな。

そういったゴチャゴチャした経緯もあり、今は90年代のような勢いがないようだが、本人期の「HELMUT LANG JEANS」はセカンドラインでありながらジーンズ好きには無視できない伝説的な存在である。

というネットの評判を見て衝動買いをした次第だ。だってそんなこと知ったら欲しくなるに決まってる。

装飾を省いたミニマルなデザイン。シャープなシルエット。デザイナーズブランドでありながら「特徴のない普通のジーンズ」がここまで評価されているのも面白いと思う。

一見して「これはあのブランドだ」って分かるようなパッチもバックステッチもない。A.P.C.と同じような控えめなスタイル。ブランドタグもスレーキ(ポケット裏)に縫いつけてあるだけ。

つまりHELMUT LANGを着てることに気づいてもらうには、着用者に「HELMUT LANGを纏ってるオーラ」が出せるかどうかにかかっている。こういうセコい考え方をしてる時点で服に負けている気がする。

生地も新しめで張りのあるゴワゴワ感が残っている。たたんだところが色落ちしてるくらいで、穿き込んだ形跡も見られない。1998年製にしてはまずまずのコンディションではないだろうか。

もうデザイナーがファッション業界を引退してるので本人期のジーンズを手に入れるには古着をdigるしか手段がない。状態の良いものは今後手に入りにくくなるだろう。

実際に穿いてみた感想としては、ひねりのない直球のストレートシルエットという印象。ただイタリア製だからか、リーバイス501よりは若干細めに作られてる気がする。でも、もしかしたら単に俺が太っただけかもしれない。

カール・ラガーフェルドがエディ・スリマンのデザインした服を着るためにダイエットしたように俺にも努力が求められている。

フロントのトップボタン。ブランド名の刻印入り。マサイ族には気づいてもらえると思う。

洗濯タグ。MADE IN ITALYです。30インチがややキツくなってるのは、危機感。

バックポケット。個人的にステッチで主張しすぎるよりは何もない方がデザイン的に好き。でもRRLのメダリオンステッチとかも好きなので、実はどっちでもいい。

セルビッジじゃなかったので、ロールアップしないで穿くか。

人生に必要なジーンズ量やや超えてきた気がするので、もうほんとうに大丈夫。俺はジーンズ中毒じゃない。これが最後の一本だから…。