【名品ハンター】NIKE AIR TAILWIND 79 【世界初のAirスニーカー】
地味だけど革新的な一足
箱が残っていたので撮る。スニーカーの箱がなかなか捨てられないのって俺だけ?ディズニーのお土産のクランチチョコの容器並みに取っておいてしまう。
結局、スニーカーといえばNIKEですよ。
限定モデルを巡って殺人事件が勃発する。ファッションブランドとコラボすればバズってKICKSヘッズたちが徹夜でショップに並ぶ。
ラッパーからアスリートまで幅広く支持されてる。
オニツカタイガーのアメリカ代理店商売から始まり、あっという間に世界有数のスポーツブランドヘと成長したまさにアメリカンドリーム。
お世話になったオニツカタイガーと商標で揉めて、訴訟にまで発展しちゃうのが良くも悪くもアメリカっぽい。
「テイルウインド79」は世界で初めてソールに「AIR」が搭載されたモデル。
名前の通り1979年に発売されたと思いきや、1978年のホノルルマラソンで初めて履かれたとも書かれている。ホノルルマラソンのために1978年に作られて1979年に一般に発売されたってことなのかな。
ソールの中に「AIR」っていう空気が詰まった風船みたいなパーツが組み込まれてるそうだが、外から見えないデザインなので、そのパーツが入っていることを信じるしかない。
この「AIR」パーツが増量され、外から視認できるようにデザインされたのが爆発的ヒットとなったモデルであるAIR MAX90やAIR MAX95である。
定番となったモデルも元を辿ればこの「テイルウインド79」が最初に出てきたおかげと言ってもいいだろう。これが売れなかったら後続は生まれなかったはずだし。
大きい話として「AIR」のテクノロジーがNIKEを現在の地位に押し上げた要素の1つではある。これをきっかけに「斬新なテクノロジーを取り入れたかっこいいスニーカー」というイメージ戦略をガンガン広告でかけていったわけだ。
もともと売ってたオニツカタイガーに寄せたシャープなランニングシューズから出発して、新たに開発したワッフルソール→AIRソールとランニングシューズ界隈でも革新的なイノベーションを起こし続けてきた。
そんな最新技術も今やレトロランニング系という懐かしのモノ的なくくりに。
ソールに空気が入ってることで、それが実際のところパフォーマンスにどう影響するのか、効果は未知数のようである。全く無意味と断言されるのは悲しいので少しは信じさせてくれ。
履き心地はいいけどなんかふわふわしてる気がする…。長年生きてきて分かったけど空気は読むものじゃなくて履くものなのだ。
エアマックスシリーズみたいにAIRパーツが外に見えてるデザインなら「機能とか関係ねえ。見た目がかっけえから好き」と言って支持することも出来るが、このモデルでは見えないので、「AIR」の価値は履いた人自身に委ねられている。
「ナイキの一足を選べ」って言われて「テイルウインド79」を選ぶ人は少数派だと思う。古着好きはコルテッツ、ワッフルレーサー。ストリート系ならエアフォースとかエアマックスで、ラッパーならエアジョーダンとかバッシュのゴツいやつ選びそう。
オレンジとブルーのいかにもな感じの配色が好き。あまり持ってる服と合わないけど。
ソールを見ても普通のスニーカーと全く変わらない。本当に空気入ってんのか?
スウッシュのデザイン料の話は「およげ!たいやきくん」くらいもったいなくて悲しい。