【名品ハンター】SILAS 半袖チェックシャツ【古着】
SUPREMEになれなかったよ
何年もずっと着てるのに、なんとなく手放せなくてクローゼットの片隅に居座り続けている。
高校生くらいの時に古着屋でなにも考えず買った「SILAS」の半袖チェックシャツ。
日本に上陸した時はあの「SUPREME」より人気だったらしいロンドン発のストリートブランド。今じゃなくて2000年代くらいに爆発的にストリートファッションが流行っていた頃かなり勢いがあったそう。
数年前BEAMSが40周年記念に出してた広告で、小沢健二の「今夜はブギーバック」をいろんな人がアレンジリレーしながら服と音楽の変遷を辿るMVがあった。
段々と年代が進みながら、時代を反映した歌手と服をまとったモデルが目まぐるしく登場するカッコいい映像なのだが、そのMVの2000年のときにこの「SILAS」のパーカーを着てる人が一瞬映る。(クラブの壁際の机に女の子と向かい合って座ってる男)
しかも、そのとき「ブギーバック」歌ってる人が自分の好きなバンドのスーパーカー(の2人)でちょっと嬉しかった。一時期は間違いなく時代の最先端を駆け抜けたブランドだったんだね。
それが今じゃ「SUPREME」はハイブラと次々にコラボするようなストリートブランドの大御所になり、人気を争っていたはずの「SILAS」はあまりパッとしない感じ。
少なくとも知名度は圧倒的に負けていると思う。代官山にあったショップが閉まったりしてるようで切ない。シラスじゃなくてサイラスって読むんですよ。
残念ながら流行っていた当時を知らないもんでブランドに対する思い入れなどは皆無。今調べて昔「SUPREME」より流行ってたことを知った。このチェックシャツを買ったときも相当安かったし既に全盛期を過ぎていると思う。高校生が買えるくらいだから。
当時はどんなブランドなのかも知らないまま、なんとなく購入した次第である。
それから季節は巡り行き、いったい何年着てるのか。この着古してヤレた雰囲気見てください。墨汁をこぼしたり、繰り返された洗濯のせいで洗濯表示タグの文字が消えたりしている、まさにオリジナルヴィンテージ。
買った時はブカブカのオーバーサイズだったのに、今はちょっと大きめくらいのフィット感。
ゆったりした身幅のボックスシルエットとペラっとした軽い生地。大きめなのを着るのが恥ずかしくてあまり着ていない年もあった。
これが一周して今の流行りっぽく見えないかなと思ってまた着るようになった。長く服を寝かせているとこういう風に新鮮に思えてくることもある。よくないコレ?コレよくない?よくなくなくなくなくなくない?っていう気分で着ている。
10年後になったら逆に「SILAS」がもう一回流行るかもしれないしね。
ブランドタグ。洗濯表示のタグは色が抜けちゃって解読不能なのでいつくらいのモノかどこ製なのかは謎。
胸ポケットが普通のシャツよりちょっと下めについてるのが面白い。スケーターの服ってこういう感じなの?スケートしても物が落ちにくいとかそういう効果があったりするのかもしれません。ロンドンのブランドだからか、チェックのさりげない色味も上品な雰囲気で好き。